学院長日記 「本当のミュージシャンの仕事」シリーズ3 |
僕にとって「スタジオミュージシャン」って言う言葉は、なんだか凄くドキドキする響きです。
ミュージシャンの中のミュージシャンって言うか、トップクラスの演奏技術を持つミュージシャンって言う感じで、雲の上と言うか憧の存在だったと言うか、いろんな思いがします。
一応、僕自身もスタジオミュージシャンをやっていたのですが、その経験からして事実、その仕事の内容には、凄いものがあります。
1.初見でどんな楽譜もすらすら演奏出来る。
(時間がなくなって来ると、初見で演奏しているのを、そのまま録音する事もあります)
2.プロデューサーが求めるもの以上の演奏結果を出す。
(プロなら予想以上の演奏をするべき)
3.演奏のアイデアを求められれば、たちどころに色んなアイデアを出して演奏が出来る。
(以前ブログに書いた、作編曲能力が必要ということです)
4.仕事(演奏)の時間がテキパキと早いので、ギャラが高くても結果的には効率が良い。
(スタジオの時給は、キーボードやギターなどの通常楽器演奏で時間1万円前後)
やはり、これだけの事をクリアー出来るミュージシャンは最高ですよね。
、、、、でもね、少し前の時代のスタジオミュージシャンは一つだけ弱点がありました。
そっとここだけで、お教えすると、、、「ライブで演奏する姿が、じっとイスに座って演奏をつづけるだけなので見ててつまらない。」んです、、、! そうなんですよ、確かに僕もそう思います。でも演奏はすばらしいんですから、誰も文句はないんですけどね。
で、最近の傾向では、たとえばあるボーカリストの新アルバムを出すとしたら、アルバムのレコーディングを行ったミュージシャンが、そのままコンサートの演奏も担当する、、っていう形態がよく見受けられるようになっています。
これが可能になったのは、ひとえに日本のミュージシャン達の演奏技術や感性がアップしてきたからだと言えます。スタジオではイスに座って演奏に集中し、ライブではステージを飛び回って熱い演奏を披露する。
ミュージシャン側もやりがいがありますよね。ただ、やはりスタジオ専門のミュージシャンの方が、スタジオでの演奏や初見力、アイデアに関しては強いと思います。でもその差はどんどん小さくなりそうですね。
さあ、ミュージシャンを目指すみなさん!スタジオミュージシャンもできるぐらいの演奏力を目指して頑張ってくださいね!!